
近年、企業経営を取り巻く環境は大きく変化しており、特に人材の流動性や人件費のあり方などが課題として浮上しています。
本稿では、これらの課題解決策の一つとして、ベーシックインカム導入が企業経営にどのような影響をもたらすかについて考察します。
目次
ベーシックインカム導入による企業経営方針の変革
そう思ったきっかけ
ある有名実業家が、企業を黒字化するには経費削減が最も手っ取り早いと言っていました。
しかし、コロナ禍において、これ以上の解雇は社会的に厳しい目で見られるはずです。
この問題を、近年議論されているベーシックインカムによって解決できないかと考えました。
企業が抱える人材問題
日本企業が抱える人材は流動性が低く、アウトソーシングによって企業に出入りする人材が増えたものの、彼らは他企業の社員であるため、経費が高く、制限もあり、思うように働かせづらい状況です。
また、社員を調整しようとしても、厳しい法律によって実質的に終身雇用制となっているため、経営状況に応じた対策が取りづらかった。
さらに、リストラは社会的なイメージを損ね、株価を下げるおそれがありました。
ベーシックインカム導入による解決策
ベーシックインカムが導入されると、企業は従業員の生活保障を心配することなく、人件費を柔軟に調整できるようになります。
人件費削減:必要な時に必要な人材を確保し、コアとなる人材のみを固定費として雇用することで、大幅な人件費削減が可能になります。
戦略的な経営:浮いた人件費を研究開発やマーケティングなどに投資することで、より戦略的な経営が可能になります。
4. 【だからこうした方がいいんじゃないか?】
ベーシックインカムが導入されると、企業の雇用に対する責任は軽くなる。
つまり、解雇しても従業員の生活は守られるので、経営判断によって簡単に人件費を調整することができる。
これは人件費が重くのしかかる企業にとって、かなりの経費削減となるだろう。
一方働く側は、生活の保障があるのでリストラの概念が変わると同時に、転職がいっそう活発化しより適した職場で仕事をすることができるようになる。
それが定着すれば、企業は採用や雇用の方針を変えていくだろう。
最も適した人材を必要な期間だけ集められる。情報漏洩を防ぐためのコアの職員は少なくてよいので、固定費はかなりスリム化できる。
また、人件費削減によって経費を別のところに集中させることができるので、より戦略的な経営方針に転換することができるだろう。
これによって法人税は高く設定されるかもしれないが、人件費がカットできる分バランスが取れるので、国も企業も国民も、三方良しとなるはずだ。
5. 【なぜそう考えるのか?】
2024年の新紙幣発行に伴い、法人間の決済はほとんど電子マネー化される。
もしそうなれば、次に起こりえるのはベーシックインカム導入だ。
今後、日本は医療福祉や災害・疫病などにおいて、多額の税金が必要になることが予測されるため、税金、特に直接税をムダなくとる必要がある。
しかし、ただ単に法人税を上げるだけでは、企業から反発が起こるだろう。
そこでベーシックインカム導入があるのではないかと予測した。
そしてその導入によって、企業の経営方針も変わるだろうと考えた。
追記事項
ベーシックインカム導入の最大の壁は、よりよい社会に変えるためのシステムとして全国民が理解し、主体的に活用できるのかという点にあります。
一見、共産主義にも思えるシステムですから、働かない国民が増えたり金持ちが損をするのではと心配しがちです。
ただ賢く利用すれば、新しい時代のインフラとなり、より効率的な社会へ変化しやすくなるでしょう。
ベーシックインカムの導入には、岡田斗司夫氏の提唱する『評価経済社会』の概念や、その基礎となるマイナンバーなどの個人識別システムの普及、そして電子マネー化(ブロックチェーン)が必須となるはずです。
それらがうまく働けば、怠け者は割を食い、働き者は生きやすくなるといった理想社会に近づけるでしょう。
ただし、これは理解しづらく反発が激しそうな理論です。ほとんどの国民においては、影響力のあるメディアや人物がいかに前向きに伝えるかがキーとなるのではないでしょうか。
個人でも企業でも、受動的に生きてきた場合はこれを受け入れづらいでしょう。既得権益を次々破壊するシステムゆえ、実は安定性を求めて生きる人には厳しいシステムです。
ただ、現在の社会システムは崩壊しつつあり、たくさんの犠牲や無駄が出ていることを忘れてはなりません。
もう先送りするほど生産人口に余裕はなく、財源は限られています。
なにより、せっかく時代が変わろうとする歴史的タイミングに生きているのですから、新しい社会を経験してみたいと思いませんか?
主張が飛躍しすぎて「なんのこっちゃ」と思われるかもしれませんので、今後、順を追って述べていきたいと思っています。
(追記ここまで)
気付き
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